CPCはCell Processing Centerの略で、組織や血液などの原料から特定の細胞を抽出し、培養して治療に必要な細胞を生産する施設です。細胞は医薬品と同様に高い安全性が求められ、CPCは空気清浄度が高いクリーンルームで細胞加工を行います。クリーンルームはHEPAフィルターを使用し、ISOクラス7の厳格な管理で清浄度を維持しています。品質管理室や細胞保管室も備え、製品の性能や安全性に関する試験を行い、高品質かつ安全性の高い細胞加工製品を生産・供給しています。
クリーンルームに安全キャビネットを設置することで、HEPAフィルターを通して外部から空気を取り込み、装置内の空気も排気します。クリーンルーム以上の清浄度を維持でき、微生物などの空気中への漏洩を防ぎます。クリーンルーム内にある安全キャビネットはISOクラス5で管理されており、その基準は0.5μmの粒子数が3,520/m3または100/f3以下です。
CO2インキュベーターは、CO2ガスの自動供給により一定のCO2濃度と37℃の温度を維持する装置であり、培養中の細胞に体内と類似した環境を提供し、細胞に無理なストレスをかけることなく、良好な培養条件を維持します。
マルチガスインキュベーターは、CO2とN2またはO2の両方のガスを同時に供給できる装置で、要件によって低酸素または高酸素状態での細胞培養が可能です。庫内は37℃で保たれ、柔軟な細胞培養環境を提供します。
遠心力により軽いものと重たいものを分離することができる装置です。細胞の洗浄や回収に使用されます。
光の位相差をコントラストに変換して観察できる顕微鏡です。細胞の大きさや形だけではなく、細胞表面の凹凸や大まかな細胞内部の観察ができます。
原料や試薬等を一定温度で保管するための機器です。製造途中の中間体や最終製品の一部なども保管されます。